Telecom FreeTalk 2002年3月版


2002年3月1日 先鋭化は逆効果


2002年3月1日

先鋭化は逆効果

 気が付いたら、全然何も更新してない上に、去年書いたコラムもアップロードし忘れてる始末(笑)。せっかくだからアップロードしておきますが、古い話なので、読み流してもらって結構です。

 ところで、雑誌や書籍を書いているときと違い、Webメディアに記事を書いていると、読者からよくメールをいただきます。ボク宛に直接、メールが来ることもあれば、編集部にメールが送られてくることもあります。編集部宛のメールが自分に関係あることであれば、「こんなのが来てました」という感じで、内容を教えてもらうこともあります。こうした読者メールを読んでいて、ちょっと気になることがあったので、一言書いてみます。

 いきなりですけど、どんな雑誌、書籍、新聞、テレビ、ラジオ、Webメディアにも間違いはあります。たとえば、誤字脱字もあれば、スペック表の数値を間違えることもあります。言い回しが今ひとつで、書き手の意図しない形で受け取られることもあるでしょう。もちろん、我々は細心の注意を払って記事を書いたり、制作しているのですが、作業をするのは人間ですから、どうしても予期せぬミスが起きるリスクを抱えています。そんなとき、心優しい読者の方々から「○○は違いますよ」「△△って、□□じゃないですか」というご指摘のメールをいただきます。ご指摘のメールをいただいたとき、我々はその内容をチェックし、間違っていれば、すぐに訂正をするようにしています。雑誌なら、翌月号に訂正が載ることになります。

 ところが、こうした読者メールの一部に、非常に先鋭化した(過激な)内容のものが見受けられるようになってきました。それも特定の製品やサービスを愛するユーザーに偏って、その傾向が強く見られるのです。「おらおら、間違えてるんじゃねーよ」的な言葉づかいによる先鋭化なら理解できるのですが(間違えたのは我々ですから、お叱りも受けるのはスジ)、とんでもない深読みをして「(ボクたちの愛する)○○○のサービスを陥れようという魂胆ですか?」「意図的に間違えようとしてますね」なんていうメールも来ます。

 他のメディアは知りませんけど、少なくともボクが関わっている雑誌や書籍、Webメディアにおいて、特定の製品やサービスを意図的に陥れようとしたり、間違えようとしていることはありません。できるだけ、正確に情報を伝えようとしてますし、間違いも減らそうとしています。逆に、正直に書きすぎて、メーカーや事業者が怒ってしまうこともあるくらいです(怒るのもどうかと思いますが(笑))。ただ、記事を制作するのは人間ですから、どうしても間違えてしまうことがあるのです。

 もし、記事の内容が間違っていれば、間違えたのは筆者なり、編集部ですから、ご批判は甘んじて受けます。自分たちの好きなサービスや製品についての記述が間違っていたとき、自ずと指摘のメールの内容に力が入ってしまうことも理解できます。しかし、間違えた理由を深読みしたり、曲解してしまうのはいかがなものでしょうか? 敢えて、どの製品やサービスのユーザーとは言いませんが、正直に言って、過敏に反応しすぎのように見えます。必要以上に先鋭化した反応を見せてしまうと、逆にメディア側がそのサービスや製品を取り上げにくくなる可能性もあります。つまり、「先鋭化したユーザーが内容を曲解して意見を書いてしまうことは逆効果」ということです。現に、「あそこの製品やサービスを取り上げると、ユーザーがうるさいから……」と記事の掲載を敬遠する編集部もあるようです(ボクの関わっている範囲内ではありません)。

 記事に対する意見や感想は、ほとんどのメディアがメールや読者ハガキなどで受け付けています。雑誌や書籍、Webメディアをより良いものにするために、意見や感想、希望はどんどん出すべきでしょう。しかし、意見を送るとき、みなさんが書いた内容をもう一度、冷静に読み返していただき、その意見を読んだスタッフやライターがどう受け取るのかを相手の立場に立って、考えて欲しいのです。別に、媚びる必要もなければ、気を遣う必要もありません。ごく普通に「○○は違いますよ」「△△って、□□じゃないですか」と書いていただければ、きっと編集部やライターは「あ、ごめんなさい。間違えていました」と訂正してくれるはずです。自分の好きな製品やサービスを盛り上げたいのだったら、もう少し大人のコミュニケーションをしませんか?


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