| 1999年12月31日 | 悪いのはだ〜れ? |
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1999年12月31日 悪いのはだ〜れ?NTTの定額制IPサービスに関する記事を各誌で執筆しましたけど、その中で感じたことを少し紹介しましょうか。まず、「高い」「安い」の論争については、以前も紹介した通りなんですが、どうも一般の方々の反応で気になるのが「すべての原因はNTTにある」的な解釈をされている人がいること。まるで、「NTT=悪」みたいな解釈で、すべての発想はそこを起点にしている。確かに、NTTは巨大企業ですし、努力も足らないでしょう。電電公社時代の気分が抜けてない人たちもたくさん居ます。でも、原点に立ち返って、よーく考えてみてください。 日本の通信行政を仕切っているのは、まぎれもなく郵政省です。NTTの料金体系や新規事業者に対する指導などもみーんな郵政省がやっているんです。今回の料金体系だって郵政省がハンコを押したんですし、その前後にはさまざまなやり取りがあったそうです。ちなみに、噂ですけど、準定額制のi・アイプランはもっと早くから計画を郵政省に打診していたようですが、なかなかお許しがもらえなかったとか。つまり、料金設定にしてもサービス内容にしても、大半の責任は郵政省にあるんです。 じゃあ、なぜ郵政省は新規事業者を優遇しようとするのか。もちろん、国民に対するポーズってもあるんでしょうが、それ以上に大きいのがいつものヤツ。そう、天下りですね。新規事業者のサービス開始に力を貸しておけば、天下り先として使える可能性が高いわけです。新規事業者にしても郵政省の人間が来れば、行政とのパイプができますから、悪い話じゃありません。特に、郵政省は省庁再編でなくなりますから、既得権益はしっかり守りたいのです。NTTを含めた各通信事業者の会社案内(Webサイトにも掲載されていることがあります)でも見てください。どれだけ郵政省から天下った役員がいることか。みんながみんな悪いんじゃないだろうけど、結局、この図式は崩れないんです。 だからと言って、NTTの肩を持つ気なんて、さらさらありません。日産自動車ではルノーから派遣された来たゴーン氏の大胆なリストラで、約2万人規模の人員整理が行なわれるそうですが、これに対し、NTTも2万人のリストラをやる予定です。規模については云々しないけど、その大半はグループ企業が請け負うとか。うーむ。それって、NTTの営業窓口の使えないオヤジがドコモショップの窓口に回されるってこと? それって根本的な解決じゃないような……。 NTTって、グループ全体で見てみると、実は全然、人員の整理なんてできてないんですよね。電電公社時代のお役所的な人たちもまだまだたくさん居ますし、民営化後に入ってきたのに、毒されてる人も居ます。もちろん、志を持って、マジメに仕事してる人もいるでしょうけど、人数が多ければ多いだけ、いろんな人がいるんですよ。なんか「NTT=悪」みたいに、十把一からげに切っちゃうのは、正しい報道の姿とは言えないんじゃないでしょうか。日本人らしいという見方もなくはないですが、もう少し冷静に物事を判別したいもんです。 あと、一連の記事を書いたとき、「おまえはNTTに友だちや親戚でもいるのか?」みたいなことを書いてくる輩がいました。これはもう、あまりにも馬鹿馬鹿しすぎて、笑っちゃいましたね。取材などで話を聞かせてもらう方はNTTにいますが、肩持たなきゃいけない友だちや親戚は居ません。ビンボーだからNTT株なんて持ってませんし、NTTに施しを受けたこともありません(当たり前だ)。だいたい、一介のフリーのライターに肩を持ってもらったり、施しをしなきゃいけなくなるほど、NTTは小さくありませんって。何かっつーと、すぐそういう歪んだ物の見方をしてしまう人が多いのには、ちょっと閉口気味の1999年でした。
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